佐田岬の釣り禁止問題を考えてみる

雑談
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最近、ツイッターで佐田岬半島に位置する漁港の一つが釣り禁止になった事を知りました。

 

他の地域でも同じ問題がある事は認識していましたが、今回は身近な場所であったことから、どうしてこのような事態になったのかを自分なりにちょっと考えてみました。

 

原因は何か?

直接的な原因:マナーの悪さ

噂レベルでしかありませんが、直接的な決定打は県外から来ている遠征者のマナーの悪さであったとの事。

 

愛媛県は南予、中予、東予と分けられるのですが、佐田岬のある南予地方は、穏やかな人が多い傾向があります。

昔から、時期によっては、特定の漁港へ釣り人が殺到するというのはある意味風物詩でもありました。

それでも今まで釣り禁止にならなかった事は、大らかな人間性の方々が多かったからだと思います。

 

しかし、今回このような事態になったということは、余程マナーの悪さが酷かったのかなと推察されます。

 

間接的な原因:メディア

直接的な原因としては県外からの遠征者のマナーの悪さだったかもしれません。

では、なぜ県外からの遠征者が多くいたのでしょうか。

 

それはメディアの影響である可能性が高いです。

 

下の動画は佐田岬でのアジング動画です。

冒頭では、尺アジや40オーバーのアジが釣れるとして、漁港名を完全公表して釣り禁となった漁港が紹介されています。

 

アジは、釣れる数やサイズが地域に大きく依存するので、40cmを超えるギガアジなどはショアから釣れる場所が日本でも限られています。

その為、釣れないエリア在住のアジンガーさん達は、漁港からギガアジを釣りたいと思い、メディアで見た佐田岬の漁港に足が向かうのは当然の事ですよね。

 

これは、高知のアカメや北海道のイトウ等々、希少な魚や限られたエリアでしか出会えない魚においても同じ事が言えるのではと思います。

つまり、ショアから釣れるギガアジは希少ですので、釣れる場所の情報をメディアからキャッチしたとなれば、その場所へ釣り人が向かうという事は必然と言えるのではと思います。

 

メディアは、釣りをメジャーにする為には必要不可欠ですが、公表したポイントに釣り人が殺到し、釣り禁止になってしまったという最悪のケースも多い。

なので、具体的な地名を公表することは完全にアウトですし、こういった問題がある事をメディアの方々は強く認識して欲しいと思います。

 

潜在的な原因:地理的特徴

佐田岬半島は、50kmほど細長く伸びた半島です。

そのほとんどは急峻な山岳地帯で占められているという地形的特徴を持っており、集落は海沿いの限られた非常に狭い低地などに点在しています。

 

そして、その集落には多くの漁師が住んでおり、漁港が作られてることが多いのです。

つまり、下の図のような感じで限られた土地に漁港と民家が隣接しているという地理的要因があるんですね。

 

そのため、佐田岬の漁港で釣りをするには、必然的に地元の方の生活圏内にお邪魔する必要がある訳です。

また、漁港周辺が非常に狭いので、駐車スペースも限られますし、先行者が多く駐車スペースがなかった場合、その辺に路駐したり他人の土地に無断駐車して、地元の方の生活に迷惑を掛けていた可能性も高いです。

 

以上のように、佐田岬の漁港は、その地理的要因から地元の方との良い関係性を築く必要があり、釣り人にはより質の高いマナー意識が求められる釣り場なのです。

 

複合的な要因で釣り禁止になったのでは?

今回、佐田岬の漁港が釣り禁止になった事には、上述したような複合的な要因があると私は思っています。

 

県外者が悪いのか?

直接的な原因はそうだとしても、メディアに露出しなければ彼らはその漁港に来ることは無かったかもしれません。

 

また、県内者ならマナーが良いのかといえば、悪い釣り人も沢山いるでしょうし、地元の方にとっては県内者もまた同じ部外者です。

 

県外者はもう来ないでくれという意見も、自分が遠征先で同じことを言われて門前払いされたらどう感じるでしょうか。

きっと本質ではない気がします。

 

おわりに

今回の佐田岬の釣り禁止問題には、

県外者が悪い、

メディアが悪い、

など、様々な意見があると思いますが、様々な要因が複合して起こったのだと思います。

また、今回の一件はきっかけにすぎず、これまでの蓄積もあったのだろうと推察されます。

 

このままでは、いろんな地域の漁港などが釣り禁止になってしまう可能性もありますよね。。。

 

たとえば、松山市内では数年前?に全てのため池が釣り禁止になっています。

※マナー問題による釣り禁とは原因は異なるみたいですが。

松山市の子供たちはブラックバス釣りを身近にする事ができませんので、愛媛では今後バス釣りが発展することは恐らく無いでしょう。

現に子供達がルアーを買っていたであろうタックルベリーの店舗数は激減しました。

 

私自身では解決法は見いだせないのですが、たとえば漁港への入場料や遊漁券、ライセンス制度の導入などで多少のフィルターを掛けるなど、何かを根本的に変える必要がある時期なのかもしれないと感じました。

 

まあ、そんな事をすれば釣り人口は減るでしょうから、釣り具メーカー等は動かないでしょうけどね(^_^;)

 

最後までお読み頂きありがとうございます。

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コメント

  1. Nob より:

    難しい問題ですが、
    和歌山の方でも問題になっている
    エリアは存在しますねー。。
    原因は言うとキリがないですが
    私はできるだけ磯場にいくように
    していますねー。

    • Nobさん。

      やはりどこでもある問題ですよね。
      漁港は安全面ですが人が多いというデメリットもありますし、私も人が少なくて周りに迷惑を掛けない磯などの方が良いなと思います。
      漁港でもあまり狭い所は駐車の問題もあって、誘われなければ敬遠してます。

  2. 通りすがり より:

    松山市内の野池の釣り禁止はマナーではなく、事故防止だったと思いますよ。子供の落水事故の後にそう決まったと記憶してます。
    柵等を設ける費用は捻出できないため、「あぶない、遊ばない」の札を作ったんじゃないですかね。
    佐田岬の釣り禁止とは根本が異ならと思いますよ。

  3. 通りすがりさん

    コメントありがとうございます。
    松山の野池はそういった経緯があったのですね。

    バス釣りから離れてからそういった問題が起きたようなので、詳しい事情はわかりませんでした。
    教えてくださいましてありがとうございます。

  4. ただの釣り好きオヤジ より:

    私も二十数年前から岬によく通っていますが、大体問題が起きる原因は決まっています。 地元の方と昔から通っている方との暗黙の了解と言いますか、暗黙のルールがあります。 そのルールは昔からの様々なトラブル(地元住民、釣り人同士)からお互いが考えてお互いを守る為に自然発生的に出来た暗黙のルールです。 トラブルの原因の大半はローカルルール等の知識不足、勉強不足が元となる自分勝手な都合が原因です。 昔は先輩に連れて行ってもらいながら暗黙のルールや釣りに対する思いなどを学んでいましたが、今はそう言った伝心伝承(松田 稔ではないですが)が無くなってきています。 これから岬に通われる方の参考になればと願っております。

  5. ただの釣り好きオヤジさん。
    コメントありがとうございます。

    私も子供の頃に父親に佐田岬に連れて行ってもらいましたが、そういった先輩たちから学んでいくものなのでしょうね。
    しかし、ネットが発達した現在、釣果情報だけを頼りにローカルルールも知らないまま釣り場に訪れる人が多くなった、というのが現状の主たる要因なのかもしれませんね。
    自分が遠征をする際にも、十分に気を付けないとなと考えされられます。