メバリングやアジングにおける常夜灯周りは、いわゆるセオリーですね。
明るい場所にプランクトンが集まって、そのプランクトンを目当てに小魚が集まる。
集まった小魚を目当てにフィッシュイーターが集まる。
食物連鎖がその小さいエリアに凝縮された釣りには理想的な場所、つまり魅惑のポイントですね。
そして、この常夜灯にはもう一つの意味があるのではなかろうかと思ったのです。
メバリングの例
メバリング釣行の際、23時頃に私が釣り場に到着した際、すでに漁港には2台の車が溜まっており、複数名の先行者がいました。
また、私が釣りを開始してからしばらくして、もう一台車が入ってきます。
夜は結構アングラーが多いのだなと朝マズメばかりやっていた私は感じました。
しかし、これらの先行者は、例外なく、ある同じ場所に吸い寄せられていきます。
それが、
常夜灯
潮通しの良い堤防の先端に灯っている常夜灯の周りで先行者達は皆キャストを繰り返しています。
確かに、常夜灯は魚を寄せる夜の1級ポイントですが、この日は満月で月明かりでその明暗の効果は減少しています。
しかも、大潮の影響で、常夜灯周りは激流になっています。
私の想定では、おそらくこの日はここでは釣れない。
この漁港にいるアングラーの中で、常夜灯を外したポイントで釣りをしているのは私だけでした。
私は、この日は大潮で潮流が早すぎることから、潮通しの良い常夜灯は選択肢に無く、なるべく潮の当たらないポイント、つまり藻場やゴロタが絡むシャローが良いと思っており、結果的にもコンスタントにメバルを釣り上げることができていました。
他のアングラーが実際釣れたかどうかは分かりませんが、後からきたアングラーは1時間後にはそうそうに退散していきました。
そして、私は感じました。
常夜灯は、
魚を寄せる効果以上に、アングラーを引き寄せる効果が高いのではないかと。
シーバスの例
このメバリングにおける常夜灯にアングラーが集まる現象は、シーバスにも似たような状況があるなと感じました。
すなわち、それは、
シーバスにおける橋脚
橋脚は、シーバス釣りにおける一級ポイントとされ、実際にアングラーも多いことはご存知の通りです。
しかし、いかに一級ポイントであっても、釣れない時は釣れないし、魚がついていたとしても、ハイプレッシャーで魚は口を使わなくなっています。
しかし、私もシーバスを釣れない時には、橋脚打ちにこだわり、何時間も同じ橋脚にルアーをキャストし続けていたものです。
そして、当然結果は釣れません。
シーバスのポイントは橋脚だけだはない。
時には、橋脚から少し離れた場所の流れの変化などにも魚はついており、橋脚以外でも全然釣れる。
これを知ってから、私はボウズ地獄から逃れることができました。
メディアに踊らされすぎ?
では、なぜアングラーは常夜灯や橋脚に集まるのでしょう。
理由の一つは、シーバスにおける橋脚や、メバリングにおける常夜灯などは、数々の雑誌やネットなどのメディア情報によって、一級ポイントとして紹介されている場所だからです。
いわゆる鉄板とされている場所ですね。
二つ目は、橋脚や常夜灯は、人間からしても見つけやすいポイントだからではないでしょうか。
潮の変化や地形変化などは、実際に釣りをしてみて探す必要がありますが、橋脚や常夜灯はアングラーからしても簡単に見つけられますし、移動しません。
つまり、探す手間が省けますし、しかも初めてのポイントなどでは手っ取り早いですので、どうしても足が向かってしましがちです。
確かに、このような場所は魚が付きやすい傾向があることは確かでしょう。
しかし、相手は自然です。
自然に絶対はありえないし、状況によっては一級ポイントと呼ばれる場所も全く釣れないポイントになることは多々あるのです。
なので、釣りで一級ポイントというのは、絶対釣れるポイントという意味ではなく、状況次第では釣れる場合が多いよ、程度のもの思わなければなりません。
つまり、情報を得る立場である我々ユーザーは、このようなメディアの情報を信じきるのではなく、実際に色々なポイントで釣りをして体感することで自分なりの答えを出していくしかないと思うのです。
これができれば初心者の殻を破れるのではないかと思って、私は色々考えながら釣りをしています。
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