18カルディアと17セオリーを比較してみる【買うならどっち?】

リール
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ダイワのミドルクラスの代表リールである18カルディア17セオリー

 

カルディアは2018年にダイワの新設計思想であるLTコンセプトとしてモデルチェンジされ、従来の設計思想であるリアルフォー最終機となった17セオリーに肉薄しました。

下からの突き上げを受けたセオリーが「いらない子」となったと言われたりしているようですが、実際にどちらのリールが良いのでしょうか?

 

この記事では、17セオリーと18カルディアの比較を行い、機能差や類似点などの検討を行います

購入を検討されている方やリールの選定に悩んでいる方の参考になればと思います。

 

比較モデル

ダイワリールは2017年までのリアルフォーと2018年からのLTコンセプトで番手表記が変更になっていますので、単純に比較はできませんが、おおよそのサイズ感から以下のように仮定します。

 

リアルフォー機/LTコンセプト機

2000番台/2000番台

2500番台/3000番台

3000番台/4000番台

 

以上の番手対応から、私が所持している17セオリー2510PE-Hを基準として、

18カルディアLT3000-CXHと17セオリー2510PE-Hを同スペックの比較対象として話を進めていきます。

 

スペック比較

それでは、まず最初に18カルディアと17セオリーのスペックを比べてみます。

スペック18カルディア
LT3000-CXH
17セオリー
2510PE-H
定価23,800円31,000円
ネット実売価格約19,000円約21,000円
ギヤ比6.25.6
巻き取り量93㎝84㎝
自重195g190g
ドラグATDATD
最大ドラグ力10kg7kg
ベアリング(標準)6/17/1
ベアリング(MAX)10/111/2
糸巻量(PE1号)200m200m
ボディ素材ZIONZION
ローター素材DS5ZION
ギヤタフデジギヤマシンカットデジギヤ
スプール素材薄肉アルミスプールアルミスプール
スプール形状ロングキャストABSABSⅡ

 

定価は7,000円の差がありますが、セオリーの値引き率が高く、ネットでの実売価格はわずか2,000円程度しか違いません。

これは価格的にも迷うポイントですよね。

 

主な共通点

ボディとハンドルの形状

写真を見比べてみても分かる通り、18カルディアのボディとハンドルはセオリーと同一形状です。

これによって、18カルディアは、17セオリーをベースとしていることが分かります。

リールの重量

リールの重量は、18カルディアが195gで17セオリーが190gなので、5gの差がありますが、実釣レベルではほぼ同等で、どちらも軽量なリールといって良いでしょう。

 

ギヤの剛性

ギヤは18カルディアが亜鉛素材の「タフデジギヤ」で、17セオリーはジュラルミン素材の「マシンカットデジギヤ」です。

素材としてはジュラルミン製の方が剛性は高いのですが、ネットなどで調べると、亜鉛のタフデジギヤもマシンカットデジギヤと同等クラスの剛性を持っているようです。

 

ダイワHPより

 

主な相違点

ローター素材

ローターの素材は、18カルディアが強化プラスティック樹脂素材のDS5であるのに対して、17セオリーはカーボン混合樹脂素材のZIONを採用しています。

ZION製のローターは軽く剛性が高いことが特徴で、セオリー以外ではイグジストとセルテートのみに採用されているダイワの非金属ハイエンド素材です。

 

つまり、ローターに関しては、上位機種のセオリーが軽くて剛性のある良いローターを採用している事になります。

 

ベアリング数

ベアリング数は、標準でセオリーが7/1(カルディアは6/1)で1つ多く、フルベアリング化を行った場合、セオリーは12/2でカルディアが10/1となり、2つ多くなります。

 

特に、18カルディアはラインローラー部のベアリングが1つのみですが、18セオリーは2つ入組み込めますので、よりラインローラーの回転性能が高くなります。

 

スプールの重量と形状

スプールの重量は、素材は同じアルミですが、18カルディアが肉薄スプールになっており、かなり軽くなっています

なお、18カルディアはローターが重い分、スプールの軽量化によって17セオリーとほぼ同等の重量となっているのだと思います。

 

また、スプールの形状は、18カルディアがロングキャストABSという形状に変更になり、飛距離が延びるとともに、バックラッシュも軽減されているとのことです。

ロングキャストABSになって、あたかも18カルディアの方が飛距離が伸びたように錯覚しますが、LTコンセプト機はリアルフォー機よりもスプール径が小さくなっており、単純なスプール径で比較すると理論的には従来機のセオリーよりも飛距離は落ちます。
つまり、スプールの小口径化に伴う飛距離のロス分をロングキャストABSで補っていると言えることから、両者の飛距離に大差はないと判断されます。

 

上位機種(セオリー)の優位性は変わらない?

以上、それぞれの共通点や相違点などを示しました。

 

18カルディアと17セオリーでは、剛性や重量はほぼ同等レベルと言えます。

 

しかし、リールとしての基本性能を比べてみると、上位機種であるセオリーに優位性があるのは変わらないようです。

つまり、セオリーの優位性とは、ZION製のエアローターとベアリングの数です

 

ZION製ローターの利点

軽量なZION製エアローターは、慣性モーメントが小さくなることから、巻き始めがよりクイックになり、巻きが軽くなる利点があります。

そして、ローターの回転中においては、トルクが軽減されることから、より感度が高くなります。

 

これはリールのハイギヤタイプがトルクが低いためローギヤよりも感度が良いのと同じ理屈ですね。

 

つまり、17セオリーの方が、巻きが軽く感度の高いリールであると言えます。

※シマノのクイックレスポンスシリーズも、軽量ローター、すなわちマグナムライトローターがを採用していることも同様の理由です。

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ベアリング数による利点

次にベアリングの数ですが、フルベアリング化した場合、セオリーは2つのベアリングによってラインローラーが支持されますので、ラインローラーの回転性能が高くなります。

 

これは細糸を使うライトゲームにおいては、糸ヨレ対策として非常に重要な要素になります。

 

どちらを買うべきなのか

上述したセオリーの優位性、つまり、両ベアリング支持によるラインローラーの回転性や、ZION製ローターの巻きの軽さや高感度といった性能は、アジングやメバリングといったライトゲームにおいて特に重要な要素になってくる部分です。

 

従って、2000番台や1000番台といった小型リールにおいては、17セオリーに分があると思われます

 

一方、2500番台以上のリールについては、性能は若干劣りますが、コストパフォーマンスや新設計思想(LTコンセプト)機である18カルディアも捨てがたい所です。

なぜなら、今後は多くのリールが同じ設計思想に置き換わっていく今後は、部品の互換性(特にスプール)などで優位になってくる可能性があるからです。

 

なので、エギングなどの2500番台や、シーバスなどの3000番台以上のリールにおいては18カルディアも良さそうですね。

新しいものを使ってみたいというのが人間の心理でもありますし。

 

以上より、ライトゲームにおいては、17セオリーの2004や1003がオススメで、シーバスなどの中型魚については、18カルディアのLT3000-CXHやLT4000-CXHが私的にはオススメだと思います。

 

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