01カルカッタコンクエスト
現在ソルトルアーを主体にやっている方でも、昔はバスをやっており、まだ持っている人も多いのではないでしょうか。
私は非常にお気に入りでしたので、バスをやらなくなった今でも手放すことなく持っています。
この01カルコンは、当時、淡水専用として販売されていました。
海水ではすぐに錆びるから使っちゃいけないと。
しかし、ソルトルアーを始めた今、ロックフィッシュなどでベイトリールが使いたいと思うようになりました。
そして、このカルコンを流用できないかと考えています。
そのため、本当に淡水専用リールは海水では使えないのかを検証してみました。
防水性のチェック
まず手始めに、01カルコンの防水性について検討してみました。
手法は、30秒間シャワーを当て続けた後、リールを分解して内部への水の浸入を確認する。
といったハードな条件を設定してみました。
シャワーで浸水させる
家のお風呂で30秒間、このようにリールにシャワーをあて続けました。
シャワーが終わったらタオルで水滴を拭き取り準備完了です。
サイドカバー内部
まずはスプール側のサイドカバー内部を見てみます。
このように、水が浸入して水滴が付いていることが分かります。
スプール受け
スプール軸受けのエッジの部分に水滴が付いています。
サイドカバー内部への水の浸入は、このスプールの隙間からだと推定されます。
メカニカルブレーキ
メカニカルブレーキ内のベアリングには浸水は見られませんでした。
ゴムパッキンが付いており防水性はありそうです。
しかし、反対側(スプール側)からのベアリングの浸水はあるでしょう。
ボディ内部(駆動部)
ボディを開けると、ドライブギヤの上側に水滴が付いていることが分かります。
多少、水が浸入しているようです。
リール全体に水が浸入
以上から、30秒間シャワーを当てるというハードな環境化で防水性を試してみたところ、やはり水の浸入は避けられないようです。
各所にゴムパッキンなどの防水機能はついていませんので当然といえば当然の結果とも言えます。
しかし、結構ハードに浸水させての結果ですから、水がジャバジャバ入ってくるという訳でもなさそうです。
昔、海水で何回か使った
実は10年程前に、数回ほど海水で使った記憶があります。
その時は、漁港でのシーバス、太刀魚、エギングなどで計10回ほど使用したような記憶があります。
海水の影響かは不明ですが、下の写真で現在のドライブギヤをみると、黒丸で囲った箇所のように、点々とサビが付いているのが分かります。
現行の海水OKのカルコンはギヤの素材をサビに強いものにしていたりするのでしょうか。
一方で、海水使用から10年ほど経過した現在でも、ベアリングに塩ガミは無く、回転は至って良好ですので、海水の大きな影響は出ていないと言えそうです。
淡水専用と海水用の違いは
旧カルコンは淡水専用ですが、現行のカルコンは海水OKになっています。
旧式も現行もボディはアルミでできており、非常に丈夫で腐食にもある程度強い。
また、リールのボディ構造もあまり変わらず、水の浸入防止機構なども特に変化はない。
両者の大きな違いは、
ボールベアリングが防錆対応かどうか
だと思われます。
つまり、現行カルコンはベアリングが防錆ベアリングであるS A-RBであることで「海水OK」のリールとして発売されているのではないかと思われます(厳密にはサビに強いギヤなどのパーツも採用されているかもしれませんが)。
したがって、ヘッジホッグスタジオなどで販売されている防錆ベアリング(HRCB防錆ベアリング)に変更すれば、ほぼ現行のカルコンと同等の防錆仕様になると思われます。
しかし、リール内のベアリングを全部交換していてはコストが掛かり過ぎるので、スプールの両軸やドライブギヤ軸に組み込まれた回転に重要なベアリングを優先的に交換すれば良いかと思います(費用は3000円程度)。
33:スプール軸受け用防錆ベアリング×2(1030タイプ)↓
HRCB-1030ZHi 内径3mm×外径10mm×厚さ4mm シールドタイプ
44:ドライブギヤ軸用ベアリング(850タイプ)↓
HRCB-850ZHi 内径5mm×外径8mm×厚さ2.5mm 【HRCB防錆ベアリング】 シールドタイプ
01カルカッタコンクエスト展開図
まとめ
淡水専用の旧式01カルカッタコンクエストですが、
・シャワーを30秒あてたハードな条件下では、ボディ内部に浸水が認められる。
・10年くらい前に10回程度、漁港や防波堤などのライトな条件下で海水使用したが、現在ではギヤにサビが見られるものの、ベアリングは無傷で塩ガミ等はなし。
・海水OKの現行のカルコンは防錆ベアリングが採用されており、これが旧式との大きな違いと思われる。
以上から、磯やサーフなどのハードな環境下においては、海水の内部への浸入は避けられそうになく、使用は躊躇しますが、波しぶきがかからない防波堤などのライトな釣りにおいては、メンテナンスを十分に行えば使っても大丈夫ではないかと思っています。
また、たとえ海水用リールであっても、メンテナンスを怠ればやがて塩ガミ等の不具合が必ず発生しますし、完璧な防護には至っていません。これは海水でリールを使う場合の宿命ですね。
以上から、私見としては、01カルカッタコンクエストは、ライトな海水使用はOKと判断して、今後も海水で使用してみようと思います(ただし、メンテナンスは怠らない)。
防錆ベアリングの追加も検討中です。
しばらく使用してみて、結果を検証してみようと思います。
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