シーバス釣りを初めて4年が経過した、とあるアングラーがいます。
ちょうど初心者から中級者に首を突っ込んだくらいでしょうか。
初心者の頃は全然釣れず幻の魚と思っていたシーバスですが、ここ最近は比較的釣れるようになってきたようです。
コロナ禍以降、シーバスを始めた初心者の方も多いかと思います。
シーバスを最近始めたけど釣れない、中々釣れる気がしない、続けていく自信が無いという方の参考になればと思い、初心者アングラーがシーバス釣りを始めて以来どのように釣果が増えていくのかの1例として、このアングラーの釣果を公開してみたいと思います。
釣果データ
以下が1年目~4年目までの釣果データになります。
- 1年目・・・8匹
- 2年目・・・14匹
- 3年目・・・65匹
- 4年目・・・118匹
データの前提条件としては、
このとある初心者アングラーは4年目の半分まではほぼ同じ河川でシーバスを狙っていて、4年目の途中から残念ながら転勤で引っ越しました。
また、釣行頻度は週に1〜2回の典型的な週末アングラーです。
フィールドとしては決して恵まれているエリアではなく、シーバス人気も無いエリアです。
某有名プロアングラーが撮影で来た際も、3日間完全ボウズを食らったような魚影の薄いエリアです。
釣れないと悩んでいる皆さんとあまり変わらない条件下と思います。
このアングラーが1年目からどのような成長曲線を辿ったのかを説明していこうと思います。
1年目(8匹):全然釣れない
1年目は8匹と全然釣れませんでした。
はじめのうちは持ちポイントも少なく、どういった状況でシーバスが釣れやすいのかも分かりませんでした。
ベイトも何が居るのか分からない。
根拠も無く適当な時間帯に知っている橋脚や河口のポイントに入り、そこで適当にキャストを繰り返すだけ。
春先から始めボウズを繰り返し、ようやく1匹目が釣れた時には8月になっていました。
それも、増水パワーに助けられた1匹。
その後も何本か運よく釣れる事もありましたし、ランカーも獲れたのですが、なぜ釣れたのかを考察する事はできていませんでした。
完全に運任せのギャンブルですね。
また、この初心者の時期というのはネットの情報ばかり詰め込んでしまいがちで、頭でっかちになっている時期でもあります(思い当たる節はありませんか?)。
地域性の大きいシーバス釣りとって、ネットの攻略系の情報は参考にならない場合もあります。
例えば、干満差がほとんどない日本海エリアと瀬戸内や有明海などの干満差が4mに達する海域では時合いも釣り方も全く違うはずで、その情報がどのエリアのものなのか、自分のエリアに通用するものなのかを精査する必要があります。
つまり、その情報が正しいかどうかは、最終的には現場で確認しないと分からないんですね。
2年目(14匹):まだまだ釣れない
2年目も14匹と全然釣れませんでした。
かなり苦しんだようです。
ポイントが悪いのでは?と他の河川でも釣りをしてみたりしましたが、状況は変わる事無く全く振るいませんでした。
結果としては、スズキサイズが3匹と、サイズでいえば1年目を下回る散々な出来でした(泣)
一つ救われたのが、落ち鮎パターンで釣果を得られた事。
明確なベイトパターンを攻略できたのは初めての経験で勉強になりました。
しかし、全体をみると釣果は伸びす、心が折れそうな時期でもありました。
3年目(63匹):ブレイクスルーが訪れる
3年目の迎えた初春、メバリングやアジングといったイージーに釣れる釣りも覚えた事から、修行のような釣れないシーバスを続けるかどうか思い悩んだ時期でもありました。
辛い想いまでして趣味で釣りをしたくねえなぁ。
と色々と思い悩んだ結果、ライトゲームに移行するのは釣れないシーバスからの逃げだと自分を奮い立たせ、絶対に釣ってやると覚悟を決めて釣りに臨みました。
今考えると、ここがこのとあるアングラーの分岐点だったと思います。
そして、諦めなかった結果、3年目には65匹とそれまでと比較して釣果が大きく伸ばすことに成功しました!
これはポイント開拓を行ったことと、1,2年目でマグレで釣れた経験の点と点が繋がり、ある程度狙いを持って釣りをすることが出来始めた結果だと思っています。
また、ベイトもある程度把握できるようになり、ベイトを意識した釣りもできるようになってきました。
シーバスって意外と数がいるんだな、シーバス釣りってこんなに楽しいんだな、と感じた一年でした。
そして、まさかこんな駆け出しで釣れるとは思っていなかった魚も。
まさかのメーターオーバー。
あの春、シーバスを辞めてライトゲームに逃げていたら間違いなく出会えなかった魚です。
諦めなかったアングラーに神様がくれたプレゼントですね!
ですが、全体のサイズとしてはセイゴ、フッコサイズが多くを占め、スズキサイズの釣果は3割程度と少ない結果となっていました。
この辺りを翌年の課題としました。
4年目(118匹):年間100匹を達成!
そして、迎えた4年目。
この年はスズキサイズの釣果を増やす事を目標して臨みました。
春にセイゴが簡単に釣れる時期があったのですが、このサイズを相手にしていたら大型はいつまでも獲れないと判断し、セイゴのいないポイントを探しました。
釣れない釣行を何度か繰り返し、ポイントを探し回った結果、稚鮎パターンでスズキサイズが群れで狩りをするポイントを探し当て、釣果を伸ばす事ができました。
その後も、ポイント開拓が功を奏し、そして遂に節目となる100匹を超える事ができたようです。
この年のボウズ回避率は8割位だったと思います。
スズキサイズも5割程度と割合を増やすことが出来て、大型スズキの行動が何となく掴めてきました。
その他にも、色々と現場の事が分かってくると、さらにシーバス釣りが面白くなって色々と考えるようになり、更に釣果が向上するといった相乗効果も生まれてきます。
これでやっとシーバスの中級者になれたかな?と自信が付いた1年でした。
こうしてみると、3年目にブレイクスルーが訪れ、それからようやくまともに釣れ始めたといった感じですね。
ちなみに、これは師匠もおらず、0から全てを自分で考えて試行錯誤してきたアングラーの1例です。
初めから師匠がいて手取り足取り教えてもらえるならば、これよりも格段に成長は早いはずです。
ですが、手取り足取り教えてもらったほうが絶対に良いとも思いません。
苦労して1から自分で切り開いたからこそ、身に付く経験も多くあるはずですからね。
1,2年目は釣れなくて当たり前!
アングラーの数だけ成長曲線もあると思いますが、このとあるアングラーの経験からすると、
1から一人でシーバスを始める場合、1,2年目は釣れなくて当たり前なのだと思います。
シーバスは身近に生息する魚ではありますが、狙って釣ろうと思うとそんなに簡単な魚種でもありません。
ですが、経験を重ねていくうちにいつかブレイクスルーが訪れ、最初の頃には考えられなかったようにシーバスが釣れるようになります。
このアングラーも1年目には年間100匹なんて想像もつかなかったみたいですね。
有名プロアングラーでさえも3日間ホゲるようなエリアだしシーバスが居ないのでは?と思っていたホーム河川にも、釣り方を知らないだけで実は結構いたんです。
なので、シーバスを始めて間もない方、
なかなか釣れなくて悔しい想いをしている方、
何で周りは釣れていて自分だけ釣れないのかと感じている方、
大丈夫!
最初はそういうものですから!
それでも頑張っていればそのうち釣れるようになりますので、それを信じてポイントに通い続けてください。
とあるアングラーのデータもそれを示しているのではないかと思います。
ただし、一つだけ条件があって、それは
シーバス釣りに真剣に向き合う事
これは絶対に必要な要素だと思います。
コンスタントに狙って釣れるようになるには、他の釣りの合間という感覚では難しいと思います。
このとあるアングラーも全然釣れない時期に、簡単に釣れる釣りに移行しそうな時もありました。
セイゴが簡単に釣れている時も、自分の狙っている魚はそれじゃない、それじゃ進歩できない、と別のポイントで釣りをしてボウズなんてことも沢山ありました。
しかし、諦めなかった結果、今までの自分を乗り越えられるのだと思います。
前向きな考え方としては、ボウズの日は次の釣行に活かすという事です。
例えば、1回目で釣れなかったら、次は別の仮説を立てて別の時間帯やポイントに入ってみる。それでもダメなら3回目の釣行でまた別の仮説を立てて今までと違う釣行する。
といったようにシーバスの居場所を徐々に絞り込んでいくんですね。
そして段々とポイントを絞り込み、やっとの思いで釣れたシーバスはサイズ関係無く格別の喜びがありますし、自分の経験値も格段に上がる事になります。
つまり、ボウズは結果ではなく、シーバスに辿り着くまでの過程と捉える事で、その日のボウズが悔しく無くなり次の釣行に前向きになれると思います。
とあるアングラーも大した腕は無いので偉そうには言えませんが、
- 最初は釣れなくて当たり前
- 釣れるようになる前に諦めるのはもったいないよ
と伝えたいみたいです。
シーバス釣りは技術がある人が沢山釣るのではなく、通い込んだ経験がものをいう世界だと思います。
以上、このとあるアングラーの経験が、釣れなくて迷いが生じているアングラーのモチベーションアップに繋がれば嬉しいです。
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