リバーシーバスの秋パターンを代表する落ち鮎パターン。
デカいシーバスが狙えるパターンの一つですよね。
この記事では、私なりの落ち鮎パターンの見解を書いてみました。
落ち鮎パターンは比較的簡単
比較的簡単と言える理由としては、
計算しやすい
という部分が大きいと思います。
鮎は海のベイトと違って回遊性が無く、11月~12月ごろに孵化して海に下った稚魚が春になると川を遡上し、秋~冬頃には産卵して落ち鮎になって一生を終えるというサイクルを毎年とっています。
つまり、毎年同じような時期に同じ場所で狙えるというのが強みですよね。
つまり、鮎の数が少ないとか、夏の大増水で流されてしまったというハズレ年はあるにせよ、
①落ち鮎の時期
②鮎の産卵場所
③シーバスが集まるポイント
の3つを把握できてさえいれば、比較的シンプルに釣りを組み立てる事が出来るパターンだと思います。
落ち鮎の時期を知る
一般的に落ち鮎シーズンというのは、河川の水温が20℃を下回ったあたりから始まり15℃を下回ると終わると言われています。
水温の低下は地域ごとに、また、年ごとに変わりますので、水温を測るというのが重要な要素になります。
ですが、最盛期はアングラーも多くて1級ポイントが中々空かない!という事もあるのではないでしょうか。
なので、誰よりも早く落ち鮎パターンの開始時期を知りたいわけですが、
これを推定するには、鮎の産卵行動のパターンを知る必要があります。
鮎は主に中流域のチャラ瀬などで産卵を行うわけですが、河川の至る所に散らばっている鮎が産卵場へ一斉に移動を始めるトリガーがあります。
それが増水です。
秋の水温が下がり始めた時期に増水が起こると、鮎は一斉に産卵場所へ下り、産卵の準備を始めます。
経験上、今まで鮎が少なかった産卵場に近い場所に増水後に訪れると、鮎がピチャピチャやっているという経験をしましたので間違いないと思います。
そして、その際に鮎獲りの方がいて、鮎を頂いたのがこの写真。
まだ落ち鮎特有のサビが出ていませんので、これから産卵行動に入ろうかという段階の鮎が産卵場に下ってきたのだと思います。
確かこの際の水温は21~22℃くらいだったかと思います。
以上のように、増水が鮎の産卵行動の初期段階を規制しているわけですが、
それでは秋に増水が無かった年はどうやって産卵場に移動するの?という疑問が残ります。
これに対しては、実はもう一つのトリガーがあるらしく、
それが、
北風。
この北風は、晩秋に吹く「木枯らし1号」の事だと思います。
というのも、これは釣り場で出会った鮎取りの方から聞いた話で、
「理由は分からんけど、北風が吹くと奴ら(鮎)は一斉に下る」
と仰っていました。
以上をまとめると、
・鮎は秋の増水で一斉に産卵場へ移動する。
・雨が降らなくても季節が進行して北風が吹くと移動する。
つまり、鮎は秋になると遅かれ早かれ産卵場へ向かってそこで産卵の準備をすることになっているようです。
この行動は、年魚でる鮎が命のサイクルを繋ぐためにDNAにインプットされているのかもしれませんね。
この鮎の産卵の準備行動が掴めれば、落ち鮎が発生する時期はすぐそこなので、落ち鮎パターンの開幕する時期をより正確に掴む事ができます。
鮎の産卵場を知る
鮎は中流域の砂利底のチャラ瀬で産卵すると言われています。
チャラ瀬というのは、水深が浅くシャラシャラと流れる場所です。
河川は大きく区分すると浅く流れの強い「瀬」と深く流れの弱い「淵」を繰り返します。
この瀬のうち、産卵に適した径の玉砂利がある場所で産卵を行います。
河川のうち1箇所では無くて、中流域に何か所も瀬があればそれらが産卵場所になります。
こういった場所をマップや足で探し、日中にサギなどの鳥が複数集まっている場所があれば、落ち鮎が居る場所の可能性が高いので探してみるのも良いと思います。
また、鮎の産卵場所の別の探し方としては、漁協に直接問い合わせてみたり、落ち鮎漁や落ち鮎釣りをしている場所を日中に探すというのも効果的だと思います。
私のように釣り場で鮎獲りの方とお会いした際に色々教えてもらっても良いと思います。
鮎を本業にしている方々の方が圧倒的に鮎の生態に詳しいでしょうからね。
(※鮎リバーでの釣りは遊漁券が必要な場合がありますので、確認を十分に行ってください)
どこを狙う?
上述した鮎の産卵時期と産卵場所が把握できれば、後は落ち鮎を求めてシーバスが集まる場所を探すだけです。
基本的には産卵場所のすぐ下流のポイントを狙うのが良い思います。
これらのうち、
・瀬の脇のヨレ
・瀬の中
・瀬の下の淵
・川幅が絞れる場所
などが落ち鮎パターンが成立する場所かなと思います。
こういった場所にシーバスのセオリーである明暗が複合しても良い感じですね。
実はこれらのポイント、普段から淡水シーバスやリバーシーバスを狙っている方ならば時期に関らずに狙うポイントでもあると思います。
私の場合は、瀬の中や瀬尻のヨレを狙う場合が多いです。
効率良くポイントを回れますからね。
また、シーズン後半になり、中流域で釣れなくなってくると徐々に下流にポイントを変えていきます。
デカいルアーじゃないとだめ?
落ち鮎パターンといえばジョイクロとかストリームデーモンなどのビッグルアーが有名ですよね。
なので、デカいルアーで釣るものだという錯覚を覚える方もいるかもしれません。
ですが、普通の12㎝クラスのルアーでも全然問題無いと感じています。
デカいルアーでも食わせやすいパターンというだけでデカルアーじゃなきゃダメという事は無いと思います。
理由としては、落ち鮎って20㎝オーバーの立派な個体ばかりではなりません。
10㎝位の成長できなかった鮎も沢山いて、これらも水温が下がると弱って流れてきます。
つまり、ベイトサイズ関係無く弱々しく流れてくるものに好反応を示すのが落ち鮎パターンのキモなんだと思います。
例えるならば、増水時のパターンが平常時にも成立するというイメージです。
一つだけお勧めするとしたらこのルアーです。
カゲロウ124F
カゲロウ155Fもありますが、私は今のところ124Fの方が釣果は高いですね。
落ち鮎が漂っている事が多い水面直下のレンジを引くことが出来るルアーで、急流にも強いです。
別にコモモでもラムタラでもなんでも良いと思いますが、自分が信頼のおけるシャローミノーを使うというのが一番だと思います。
まずは使い慣れたルアーで始めて、実績が出来たらビッグルアーを使ってみるというのが良いのではないでしょうか。
おわりに
落ち鮎パターンで大事なことは、
①落ち鮎の時期
②鮎の産卵場所
③シーバスが集まるポイント
の3つ。
これさえ把握できれば比較的簡単に大型が狙えるパターンじゃないかと思います。
また、実は落ち鮎の開始時期が分かると、もう一つ分かる事があるんです。
それは、翌年の稚鮎の遡上時期(第1陣)
実はこれ、初動の産卵時期とリンクしています。
第1陣の稚鮎って、多くの方々が想像するよりも早く河川を上りますし、それについてシーバスも河川を遡上するのですが、その大まかな時期が掴めるようになります。
そうすれば、稚鮎パターンも他のアングラーよりも早く楽しめるようになりますよね。
私は第1陣の遡上時期は掴めているのですが、まだ釣果は出せていないんですけどね(;’∀’)
来年以降の課題です。
これもそのうち記事にできればと思います。
私もたかだか数年の経験ですし、まだまだ分からないことが沢山なので、更に理解を深めたら記事を随時更新していこうと思います!
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