モアザンブランジーノEX AGS
にゃがともです。
シーバス釣りを始めて5年目。遂にこのクラスのロッドを手にする事に。
これまでにゃがともはミドルクラスまでのロッドしか使ってこなかった。
なので、ハイエンド系の張りのあるロッドの使用感がどんなものか興味津々だった。
実釣に5回程度使用し、魚も大小合わせて20匹ほど運よく掛ける事ができた。
まだまだ使いこなせてはいないが、初めて手にしたハイエンド系ロッドの感想をファーストインプレッションとして記事にしてみたいと思う。
モアザンブランジーノEX AGS 98M/MH
今回入手したのは、2021年10月に発売されたダイワのシーバスロッドのフラッグシップ、モアザンブランジーノEX AGSの98M/MHというモデル。
このロッドは、主に落ち鮎やコノシロといった大き目なベイトパターンで使われる事が多いかと思う。
当然にゃがともも秋にビッグルアーを使って大型を狙う目的で購入した。
スペックは以下の通り。
- レングス:9.8ft
- パワー表記:M/MH
- 重量:149g
- ルアー重量:10~50g
目玉性能としては、
- SVFコンパイルXナノプラス
- X45フルシールド
- AGS TYPE-0
- カーボンラッピングシステム(CWS)
- エアセンサーリールシート
- Vジョイントα
など。色々と良さげな機能があるが、その辺りをにゃがともが語っても仕方がない。
この記事では実釣でどう感じたかに主眼を置いてインプレしたいと思う。
ただし、本インプレは、これまで同じ用途で使ってきたミドルクラスのロッド(グランデージ93MH)と比較してどう感じたかを書く(そうしか書けない…)。
つまり、ブランジーノが旧作と比べてどれ程進化したかに関しては全く分からない。
あくまで中級者が初めてハイエンドロッドを使った感想ということでご理解いただければと思う。
素晴らしいキャストフィーリング
それではここからインプレに入る。
まず、40g前後の大型ミノーのキャストフィーリングは素晴らしいの一言。
39gのカゲロウ155Fを結んで垂らしてみると、今までのMHクラスのロッドであればズシリとルアーの重量が手元に感じられた。
だが、ブランジーノEXではあれっ?と思う位にカゲロウ155Fが軽く感じる。
これはブランクの張りが強く、ロッドの曲がりが小さい為かと思う。
明らかに今まで使ってきたロッドよりも硬い。
キャスト前から今までと違う感覚を覚えた。
そして何度かカゲロウ155Fをキャストしてみる。
ルアー重量MAX50gのロッドなのだが、39gのルアーではまだまだブランクに余裕がある。
そして、やはりキャストしてもルアーが軽く飛んでいく。
少し大げさだが、ビッグミノーを使っているのに、12㎝クラスのルアーをキャストしているような軽快さが得られた。
また、自重の軽さ、ブランクの細さ、AGS等の恩恵もあるのか、重量級のルアーでもキャストフィーリングは非常にシャープ。
その分、当然ながらキャストアキュラシーも向上している。
これが張りが強いとかシャッキリ感などと表現される高弾性カーボンの感触なのかもなと感心した。
次に20~30gのルアー。
これに関しては、恐らくこの辺りの重量のルアーが最もキャストがし易く、飛距離も出せるのではないかと感じた。
キャスト感は快適そのもので、ルアーの最後の一伸びを感じる事ができる。
ただし、20g前後のルアーについては、適当にキャストすると多少飛距離にバラつきが出た感覚があり、色々試した結果、ティップを曲げこんでやる意識でキャストしてやれば最も飛距離が出せると感じた。
最後に10g前後のルアーに関しては軽くてキャストできるのかと不安だったが、思ったより不快感はなかった。
カゲロウ100FやX80なども問題無くキャストできる。
ただし、バックスイングでロッドを曲げ込めないので、飛距離としてはあまり伸びない印象で、当然だがメインで投げるルアーではない。
したがって、キャスト性能としては20g以上のルアーをメインで使う時に使用するロッドで、抑えで小さなルアーも使えるという感じかと思う。
逆風を切り裂くキャスト
逆風下のキャストに関しても素晴らしいの一言。
ババ荒れの逆風下、エクストリームな状況でのキャストについては、経験上、中弾性ロッドではどうしても反発力が風に負けてしまう。
だが、ブランジーノに関してはシュパッ!っと風を切り裂くようにキャストできる。
その分、ルアーも今までよりも強く減速せずに飛んでいく。
正直、中弾性ロッドでは釣りにならない状況下においても勝負ができると感じた。
こんなに違うのかと驚いた。
逆風下での釣りにおいては、張りのあるシャープなロッドが必要不可欠なのだと体感できた経験だった。
感度
感度はもちろん良好である。
感度という面において最も驚いたのは、エアセンサーシートの感度の良さ。
グローブ無しだと、リーリングの際の小さなノイズですらリールシートを介して手元にダイレクトに伝わってくる。
にゃがともの場合、ナイトゲームでルアーをダウンクロス気味でゆっくりとリトリーブしている際に、今まで経験無いような僅かなゴロツキを感じた。
それもオーバーホールに出して1か月程度のコンディションの良いリールでだ。
このように、リールの感度を敏感に感じ取る事ができる非常に高感度なリールシートだと感じた。
ちなみに、リールを締める金属のナットは更に高感度である。
ただし、シーバス釣りにそこまでの感度が必要なのかと言われれば、私のレベルでは正直分からないし、状態の悪いリールであれば逆にこの感度は不快に感じるかもしれない。
あとは、シンペンなどのアクションはより鮮明に感じるようになった気がする。
バイト時の感度に関しても、小さなコツッ!といったバイトも感じ取れた。
だが、これは元々グランデージ93MHもそれなりに感度の良いロッドであったし、にゃがともレベルでは現状では劇的な変化とまでは言えないかなという感じである。
もう少し色んなシチュエーションで使ってみたいところ。
ファイトパワー
私が感じたブランジーノEXの最大の特徴はここである。
初めてソコソコサイズを掛けた瞬間に「んん!?」と最もテンションが上がった瞬間だった。
ファイト中の感覚が明らかに今までとは違う。
粘りのある中弾性ロッドの場合、大型とのファイトはバットが曲がることで魚の引きを耐える感じになる事が多い。
そのため、魚をいなしてゆっくりとファイトするには持って来いのロッドである。
一方、ブランジーノの場合、バットの復元力がかなり強い。
故にグイグイと魚を寄せてくる感触があり、こちら側が主導権を握っているような感覚を覚えた。
バットを使う気持ちよさから、強引なパワーファイトがしたくなってしまう。
より攻撃的なロッドで、これがバットで寄せる感覚かとちょっと感動した。
下の魚は75㎝の良型ですが、ルアーが逆さにフッキングしてしまい、スレ掛りのような状態になってかなり引いた。
それでもロッドが負けている感覚は無かった。
あくまで大型のシーバスが掛かった時にそのバットパワーが発揮されるように設計されおり、小さい魚ではバットはほぼ作用しない。
明らかにランカーに基準を置いたロッドである。
ただし、このフィーリングが好きかといえば、今まで使用してきた中弾性の曲がって溜める感覚も好きだし、一概にどちらが良いとは言えない。
好みの問題かと思う。
小型はバラしやすい
これは張りのあるハイパワーロッドの宿命なのかもしれないが、小型は良くバレてしまう。
実際に何度もバラシた。自分の技術の無さもあるかもしれない。
今まで使ってきたグランデージ93MHは小型のバラシも少ない粘りのあるロッドだったので、その要領でファイトするとバレてしまって最初は「何でや!?」と結構落ち込んだ。
バラシ多数の動画はこちら↓
ロッドが曲がらないのでどうしても魚が暴れるし、小さい魚については、①ドラグを緩めてゆっくりやり取りした方が良いのか、②パワーファイトで一瞬でランディングに持ち込んだ方が良いのか、でまだ答えが出せていない。
つまり、小型も確実に獲りたいと思えば、高度なファイトスキルが必要となりそうですし、そもそもそういった魚が釣れる場面で出してはいけないロッドなのかもしれない。
元々このロッドを手にするアングラーが小物を狙っているのかという話である。
まとめ
以上、ダイワのハイエンドロッドであるモアザンブランジーノEX AGS98M/MHを使ってみた感想。
当たり前ですが、ミドルクラスのロッドよりも良い部分も多くある。
重量級ルアーが軽快に扱えて、かつ非常にパワフルで攻撃的なロッドだと感じた。
この軽快さとパワー感という相反する特徴を両立しているのは素晴らしいポイントだと思う。
また、逆風下の風に負けないキャスト性能も非常に素晴らしい。
なので、個人的には以下のシチュエーションでその持ち味が最大限に発揮されるのではと感じている。
- 大型ルアーを使って大型シーバスしか狙わない場面(コノシロや落ち鮎パターン)
- 逆風下でキャストせねばならない場面
こういったシチュエーションにおいては最高に素晴らしいロッドだと感じた。
まだまだ使いこなせていないとも感じるので、これから使い込んでいきたい。
にゃがとものシーバス釣りにおいては、10月後半~1月位までが出番かな?と思うので、一年を通じてより活躍の場が多いであろう97ML/Mも使ってみたいなと思っている所です。
メインの釣りはこの2本で事足りそうなので、多分買ってしまうと思う(笑)
追記
そりゃ買いますよねー。
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